新・猿の惑星

新・猿の惑星は猿の惑星シリーズの3作目です
そもそも猿の惑星ってシリーズものだったのかとかいう人が居るかもしれませんが、
周りに意外と2作目までは見た、という人が多かったのでちょっと3作目について書いてみようと思いました
2作目は続編を出さないことを意図したかのような感じでこの3作目の存在自体が少し無理やりっぽいような感じがするのですが、
色々劣悪な環境に囲まれてしまった不遇な2作目と比べるとかなり持ち直したといえると思います

Data

原題: ESCAPE FROM PLANET OF THE APES
制作年: 1971年
発売日: 2007年3月23日
販売元: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
構成: 一枚組/片面2層
価格: 2,980円(税込3,129円)
時間: 98分
言語: 英語/日本語
字幕: 英語/日本語
リージョンコード: リージョン2

Cast&Staff

コーネリアス…ロディ・マクドウォール
ジーラ…キム・ハンター

監督:ドン・テイラー
製作:アーサー・P・ジェイコブス
脚色:ポール・デーン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
字幕翻訳:飯嶋永昭

Story


最終兵器で滅亡する未来の地球を脱出した3匹の猿はタイムトラベルし現代の地球へと漂着した
彼らは最初物珍しい存在として歓迎されることとなったが、
未来の地球が猿の支配する世界となることが知られると波紋が広がる

地味だけどSF


無理がある続編だと言われますがそもそも猿の惑星自体が現実とかなり乖離した話といえるので、
むしろタイムトラベルとかは目をつぶるべきなのだろうと思います
前作の続・猿の惑星がテイラー役の俳優が出演を拒んだ話など色々な制約を受けていた感じがしたので、
舞台を現代の地球へとリセットしたのは良かったと言えるような感じだと思います
ここからシリーズが1作目の時系列へと向かっていくタイムパラドックスものになっていきます

1作目の逆


話的にはいわゆる1作目の逆をやったというようによく言われるのですが、
一番注目すべきところは1作目は猿が人間を迫害していて人間側に感情移入させるような作り方をされているのに対して、
本作ではそこも逆で人間の身勝手さを際立たせるような作りになっているところでしょうかね
当時活発化していた公民権運動などと被せたような差別に対する警鐘みたいな話になっているのは社会問題を表現しているという感じですね

姿は猿


元々猿の惑星に登場する猿自体が人間くさい感じがするようなのが多く、
やはり種族間の相容れない部分というものが問題となっている感じがあるんですよね
目先の2匹の猿の始末に必死になる人間の存在というのがやはり人間の嫌な部分を表しているような感じがしますね

感想


映画としては元々猿の惑星自体がSF系でありながら迫力などをあまり含んだものではなく、
本作では特に平和な現代的な社会が舞台となっている分尚更といった感じです
別に映画である必要が無いようなスケールといえばそんな感じなのですが、
話的には人間の立場として複雑なものを感じさせてくれるようなものになっていて結構好きだったりします
「映画史に残るラスト」「驚愕のオチ」とか言われて無条件に礼賛されている感じのある1作目と比べると、
どんでん返しこそないものの話の濃さはこちらの方が上なのではないかと思うくらいですね
確かにダラダラ作り続けられた感じのあるシリーズではあるのですが、話自体がつまらないわけではないので暇なら見てもいいものだと思います