がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め

がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固めはスーパーファミコンで発売されたSFCナンバリング3作目のソフトです
ジャンルとしては前作マッギネスに続く3というナンバリングになっていますが、
大幅な転機を図ったといえる前作から更に大きく方向性を変えてきたソフトになっています
ある意味このソフトだけの要素も多くSFCのゴエモンシリーズの中では異色の存在といえそうです
ソフトの箱に表記されたジャンルもアクションアドベンチャーとなっていて、アクション以外の探索ゲームみたいな部分も強い感じですね

Soft Data

発売日: 1994年12月16日
発売元: コナミ
価格: 9,800円
ジャンル: アクションアドベンチャー
中古相場: 1,000円以下

Title


タイトル画面です
今回も二人プレイがありますが、
ライフやアイテムなどのステータスがプレイヤー間で共用のものになっていたりしてあまり二人プレイに向かない仕様になっています

Story


物知り爺さんが発明したタイムマシンで未来に行ってギャルを追っかけていると、
からくり盗賊団と名乗る連中に誘拐されてしまいます
爺さんを助ける為にゴエモンたちは出発することになります

Play System


今回も斜め見下ろし型の町ステージやその周辺と、
横スクロール型のアクションステージに分かれた作りになっています
ほぼ斜め見下ろし型のステージに敵が登場しなかった前作と比べ、町の周辺などでは割と襲ってくる敵キャラが普通に居るような感じですね
町ステージでイベントをこなしたり装備を固めたりして進めていくのがかなり重要になっています
今回はキャラクターはセレクトボタンで切り替える形式になっており、
必要に応じて切り替えてその武器や術などを使う必要があるようになっています
これはアクションステージでも必ず必要となりますね

アクションステージでは今回は前作マッギネスや次回作のきらきら道中とだいぶ違った作りになっており、
表/裏で構成されて行き来するようになっていたり、ステージを進める上で何らかの効果を与えるスイッチが置かれていたり、
ブロック持ち上げ、押しなどの特殊なアクションがあったりします
単純に進んでいくだけではない複雑なステージに仕上がっているといえるのですが、面倒だと感じる人も多く居るかもしれません
難易度的には、穴に落ちてもライフが減るだけだったりすることからあまり高くないといえそうですが、
ちょっと広くて複雑な構造から根気が要りそうなステージが多い印象がありますね

Panic Stage


パニックステージという巨大メカに追いかけられるのを逃げるステージがあります
プレイヤーキャラはからくりウォーカーという機械に乗って巨大メカが繰り出す攻撃をかわす操作を行います
距離がどんどん減っていくのでその距離を完走したらクリアとなります
新しい試みで結構好きなステージでした

Impact Turbo


ゴエモンインパクトは今回タイムマシンを搭載したという事で新型という設定になっています
横スクロールステージは大きなゴエモンインパクトがドスンドスンとゆっくり歩いて行くものになりました
迫力は増したと思いますが、スピード感が無くなったという良くない評判が強いです
が、個人的にはこれはこれでアリなように思えました

疑似3Dの巨大メカ戦はインパクトの油が自動で減らない仕様になり随分楽なものになりました
敵の攻撃力もあまり高くなくこちらの攻撃は随分気持ち良くくらってくれるので難易度がかなり低いです
何かあまりの緩さにインパクト戦が通過儀礼みたいな印象は受けますね
当時小学生だった自分は随分と楽に敵を倒せるので悪い印象ではなかったですが

Neo Oedo


ゲームは途中で舞台を未来の江戸であるネオ大江戸に移します
あくまでも東京ではなくネオ大江戸であるところが良いですね
ずっと日本マップでやってきたシリーズではじめて大きく舞台を移したといえます
ネオ大江戸では様々なイベントが用意され、こなさないと進めなかったりするものがほとんどなので探索などが必要となります
とはいっても広過ぎず大体はイベントを経て新しく行けるようになったところを進んでいくような感じなので理不尽に面倒ということはありません

ネオ大江戸の横スクロールアクションステージはさらに複雑なものとなっており、
カードキーやゴールドカードキーを手に入れて先に進んだり、からくりウォーカーや各プレイヤーキャラの武器や術などを広く使いこなしたりすることが必要となります
個人的にこのアクションステージは広くて攻略しがいがありましたし、
それにゴールドカードキーを取るとテンション上がったりするような作りが良いので結構好きでした
しかし今回穴に落ちても死なないので穴が少ない構成になっていて敵やトラップの配置によるダメージで殺そうとしてくるのは、
ちょっとゲーム的には欠点として響いているようにも思えます

感想


全体的に好き嫌いが多そうな印象を受けます
とにかく面倒と感じる人は面倒と感じるでしょうし、
ある程度割り切れないと面白みを感じにくいところがあるような気がします
プレイヤーキャラはヤエが追加されレギュラーの4人が揃ったという感じで、
本作のドット絵が次回作のきらきら道中でも使われていることから完成系といえるのでしょう
しかしゴエモン・エビス丸の足の速さが遅い事やヤエが移動速度が速く無敵効果を発生出来たり空中でも上方向の攻撃が出来たりするなど全てにおいて妙に強いように感じたりというような利便性の差は感じます
今回はキャラクターが切り替え制なので使いやすいキャラだけを使えばいいということじゃないのは救いになっていますが、
ちょっと操作性に差があり過ぎる印象はちょっとバランス的には良くないといえそうです
前述のアクションステージの欠点や後半ステージの手抜き(携帯アプリ版ではダムの地下がステージ追加されている)など他にも残念な点が目立ちます
舞台をネオ大江戸に移したことやウォーカーや新しい武器、術による新鮮な操作性、パニックステージなど新しい試みが多く見られる意欲作だったと思うのですが、
ちょっとアクが強くて欠点も目立つ粗い出来になってしまっている感じがしますね

とはいえやはりSFCのシリーズの中では特色に溢れる存在となっていますし、
後のシリーズへの流れを作ったといえるような部分も少なくないです
個人的には後半の手抜き(ROMカセット時代の容量不足かも)を何とかして調整移植して欲しいなと思ったりします
新しい試みやシステムの変わり様などに多く言及してきましたが、
ゴエモンならではのテーマ性を持ったステージは健在でやってて楽しいものがありますし、
音楽もかなり良いものが揃っているといえそうです
ゲームとして粗い部分も目立ちますがゴエモンシリーズの一つの形として評価出来るものになっていると思います
ゴエモンシリーズを気に入った人は是非毛嫌いせずに遊んでほしいソフトですね