がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス

がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネスはゴエモンシリーズのSFC2作目です
FC時代にもナンバリングはされていましたが、SFCではまた最初からナンバリングがされることになります
というわけで2とだけ言えずにマッギネスとかSFC2とか言わないといけないという面倒くさいことになりました
前作ゆき姫からは大きくゲーム性が変わっており、
シリーズ展開はゴエモンインパクトの登場などによるコミカル路線になっていくことになります
ゴエモンシリーズは当時SFCのアクションゲームを代表するようなタイトルとして人気を得たのでこの路線変更は成功したと言えそうですが、
それでも後のシリーズで後戻りが出来なくなってしまったところも大きく含むものだったといえそうです

Soft Data

発売日: 1993年12月22日
発売元: コナミ
価格: 9,800円
バーチャルコンソール 800Wiiポイント
ジャンル: アクションゲーム
中古相場: 1,000円以下

Title


タイトル画面です
一人か二人かを選んではじめます

Game Start


今回はセーブデータをROMカセットに直接保存出来るようになりました
宿屋で旅日記をつけるとセーブ出来ます、また各エリアをクリアした時にも自動でセーブされるようになっています
プレイヤーキャラはからくり忍者のサスケが増えました
このソフトではプレイヤーキャラの能力が武器・移動スピードなどといったところで明確に異なります
やりやすいのはサスケですが遊ぶのに面白いのはゴエモンやエビス丸だと思いますね
この辺のプレイヤーキャラでも難易度調整をしているつもりなのかもしれないですがやはり人間便利なものを選んでしまうもので、
やっぱりこのソフトを遊んだという人はサスケでプレイしたという人が圧倒的に多いですし、
リアルタイムにやってた頃も二人プレイの場合はサスケを取り合いになるということがよく起こるような感じでした
サスケはシリーズの定番キャラとなって人気を得ましたが当時は前作のパッと出キャラが何故主人公でしかもゴエモンとエビス丸を押し退ける扱いやすさなんだよ、と思ったもんです

Story


ゴエモンとエビス丸がクジで当たった琉球リゾートを満喫しているところにサスケがやってきて、
マッギネスという外人が大江戸城を占拠し上空へ飛ばしてしまったということを知らせてきます
さらにおみっちゃんがさらわれたということです
ゴエモンたちが当てたクジはマッギネスのワナだったという事が分かり、大急ぎで解決の為に大江戸城を追いかけることになります

ゲーム進行


今回はマップを移動し各所のステージに乗り込んでクリアしていく形式になっています
円形のアクションステージ(未クリアは赤、クリア済は青)、村や町のステージ、城ステージ、インパクトステージで構成されます
琉球からどんどん日本列島を渡っていくマップです

アクションステージでは横スクロールのステージを進んでいきステージの最後にあるゴールたぬきを割るとクリアとなります
ひとつひとつのアクションステージは日本列島の各所が舞台の情緒あるところが多く、
個別の音楽が割り当てられそれぞれ強い個性を持っていたり変わった乗り物に乗ることが出来たりして多様さを持っています
この辺のステージのバリエーションはシリーズ屈指のものがあります
しかし欠点として敵がマッギネスから送り込まれたからくりメカばかりで個性に欠けるというのがあるような気がします
この辺はせっかく日本を舞台にした土地柄の出ているステージなのに勿体ないと思いますね
以降のシリーズでも見られる傾向ですがこのソフトでは日本が舞台であるがゆえに特にそれを強く感じます

村・町ステージは戦闘が無くなり店で買い物したりミニゲームを遊んだりする通過点のようなものになりました
スリなどは居ますが基本的に町人は襲って来ず攻撃すると役人に追いかけられます
Yボタンを押しながら速く移動していると誤って攻撃してしまうことがあったりして迷惑だったりすることがありますね
宿屋が少なかった前作と比べ旅日記をつけられる宿屋が多くなり利用回数も自然と多くなる事から、
せっかくその土地ならではのメニューを揃えているめし屋を利用しなくなる感じです
温泉ではライフの最大量を上げられるといった利点がキッチリある事から回復系の店では一番こだわっているめし屋が一番目立たないというのが残念です

和風テイストが濃い通常のアクションステージと比べてエリアの最後に待ち構える城ステージはテーマ性の強い独特の世界観を持ったステージばかりです
様々な仕掛けを乗り越えて一番奥の部屋に居るボスを倒すことが目標となります
ボスを倒すとステージによってそのままクリアとなったりインパクト戦に移ったりします

Goemon Impact


ステージによっては物知り爺が新しく作ったゴエモンいんぱくとに乗り込んで巨大メカと戦うことになります
横スクロールの基地ステージで障害物を壊したり敵を倒したりしてエネルギーやお金を稼いで戦闘に備えます
次回作の3に比べてスピード感があってスリリングなこの横スクロールステージは好評なようですね

基地ステージが終わると敵の巨大メカと正面から向き合って戦うことになります
パンチや小判攻撃などを繰り出して敵のエネルギーを減らしていき自分がやられる前に敵を倒すとクリアになります
二人プレイだとジャブとストレートが片方ずつのプレーヤーにそれぞれ割り当てられたりしてやりづらいことになります
あとそういえば自機のインパクトは燃費が悪いという設定で自動的にどんどんエネルギーが減っていきます
理不尽な設定だとは思いますが難易度のバランスは取れていて減っていくより早く相手を倒す、というのが面白さのように感じさせます
あと敵キャラが特に魅力的な感じがします、一部が壊れた状態で攻撃を仕掛けてきたり変な声を挙げたりして面白いんですよね
当初はインパクト戦って冒険的過ぎてどうかと思われたとおもうんですがこういう部分が「それはそれで面白い」と思わせることに成功したんじゃないかと感じます

Mini Game


ミニゲーム系の娯楽も前作よりは少ないものの数があります
絵合わせ・バズーカ合戦・雑巾がけレース・ゼクセクスの2面などですね
ゼクセクスは今こそ沙羅曼蛇ポータブルで遊べますがそれまでは貴重な存在でした
まあそういうわけで色々用意されているわけですが、
お金の重要度が高かった前作に比べこのソフトではそんな事全然無いのでおまけとして用意したミニゲームという部分が強いですね

感想


世間的評判は良いこのソフトですが正直シリーズ最高とか言い切るほどでは無いと思います
もちろん良い部分もいっぱいあるしこのソフトがトップクラスな要素も多くあるといえるのですが、
アクション性に関しては難易度調整に失敗してパワーダウンした感じが否めません
ライフゲージの量を少なくしたことや術などの要素を無くしてキャラクター自体で難易度調整を図ったことなどは、
結果として全体的にゲームとしてヌルいものにさせることに繋がったといえると思います
前述のようにサスケが便利なものだからわざわざ他キャラを使うというような縛りプレイのようなことは一般的なプレイヤーはあまりしないと思われるので、
ゴエモンやエビス丸に合わせることでサスケだと特に楽に感じさせるようにしたのはヌルいゲームとしての印象を強めることになったといえそうです
こけし城ダイジェストや地獄みたいに難しいところも中にはあるのですがいずれも任意のステージですしね
あとキャラクター自体のグラフィックが大きくなって画面が狭く感じることなどもアクション性を下げたと言えそうです
その他にもゴエモンインパクトも賛否両論でしょうし、
ただでさえ形式を大きく変えてきたシリーズで比較しがたいのに最高だと言い切る人が多いのが理解出来ません

巷で良く言われ過ぎている気がしたので欠点を多く書きましたが、
良いゲームであるのは確かだと思います
城ステージにテーマ性を持たせたことは新しいゴエモンシリーズの流れをつくったと言えますし、
その見かけだけに頼らずたこ焼きの敵を倒すと飛び散って今度はタコが襲い掛かってくることなど、
工夫が見られて盛り上がるように作られているところが多く見受けられるんですよね
そういう丁寧なつくりは雰囲気としてかなり良いものを持っているといえます
あと賛否両論のインパクトも当時は非常に画期的なものでしたし、
ある意味シンプルなシステムで燃費が悪いという不利な要素を持たせたというゲームバランスはシリーズ内でもこのソフトだけのものだといえると思います
さらにサスケの使い勝手のせいで隠れてしまったゴエモンとエビス丸なんですが、
派手なチェーンキセルやハリセンのアクションなどは爽快感が大きく本当にプレイヤーキャラに選ばれにくいのが勿体ないと思わせるものなんですよね
まあそういうわけで名作であることは間違いないといえるでしょうし、お勧め出来るソフトです