がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻

がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻はSFCで発売されたがんばれゴエモンシリーズのソフトです
このソフトがSFCのかなり初期に発売され、人気を得てシリーズを展開していくことになるわけですが、
以後のSFCのシリーズに比べると割とFC時代のテイストを残していて少し路線が違うところがあります
しかし本編初登場のヤエの他、完全に初登場のサスケ、物知り爺、カブキなどシリーズおなじみとなったキャラクターが多く、
新旧入り混じったところが見られる感じでしょうかね

Soft Data

発売日: 1991年7月19日
発売元: コナミ
価格: 8,800円
バーチャルコンソール 800Wiiポイント
ジャンル: アクションゲーム
中古相場: 1,000円前後

Title


タイトル画面です
二人用プレイももちろんありますが、
もう一人に行動をある程度合わせる必要が出てくるので多少窮屈かもしれません

Story


ゴエモンとエビス丸の愉快なやり取りから話がはじまります
最近江戸で女幽霊が人々を困らせているという騒ぎを聞いて退治をしに行くことになります
そしてゆき姫がさらわれたというお江戸の一大事を知り助けに帆走する流れへとなっていく感じですね

Play View


一つのステージがどこかの地方や都市になっている感じで、
FC時代的な斜め見下ろし型の町ステージと新しく導入された横スクロールのアクションステージで構成されます(例外あり)
SFCの同シリーズの中では唯一町ステージで周りが敵なので注意が必要ですね
町ステージでは店でアイテムとかを買ったりその他お金を使って色々することが出来ます
移動速度を上げるわらじは特に重要で、移動速度を上げるほか障害物を飛び越えたりすることも出来るようになります

横スクロールのステージは縦横上下広い感じになっていて移動がかなり自由に出来るステージです
ステージ中にある道場で覚えた術もこのステージで使えます、それを使うことによって攻略の幅が広がったりするというわけです
かなり工夫されたギミックが配置されていたりしてアクションゲームとしての質の高さがピカイチだと思います
ステージの最後にはボスが待ち構えていてそのボスを倒すのが横スクロール面の目標となるわけですね
ボスも攻撃方法が凝っていたりちょっと変わった倒し方をしないといけないボスが居たり凝っているものが多いように感じます

町ステージなどで特定の場所を攻撃すると隠し通路に繋がっている入口が出現します
この中では貴重なアイテムなどを入手出来たりします、これもFC的な部分ですが必ずしも探す事を強制されないのが良いですね
もちろん見つけるとかなり進みやすくなることが多いと言えるのですけど
ひとつのステージをクリアするとデモの後次のステージに進みます
このデモも結構愛嬌のあるものが多かったりして見ものだったりしますね

娯楽


このソフトの特徴の一つに町ステージにある店の多種多様さが挙げられます
シリーズ最終収録の3D迷路のほか、
お金稼ぎをするアルバイトや宝クジ、賭博、絵合わせ、競馬、クイズ、見世物小屋、ゲームセンター、占いなど多種多様に及びます
というわけでこの世界観の中で色々遊べてしまうというわけです


ただでさえお金が重要なゲームでアイテムを買ったり術を覚えたりすることでゲームの幅も広がってくるので、
こういうミニゲームのようなものをやるのも大事なテクニックだといえますね
ペンキ塗りとかは特に好きだったもんです

ステージ3の淡路にあるゲームセンターではグラディウスの1面がそのまま遊べてしまいます
ゲームの中のテレビに表示されるので少し画面は小さくて攻撃も激しくて難易度高いのですが、
音楽のアレンジもかなり出来が良いですしオマケとしては豪華過ぎるものだといえます
ゲームセンターではグラディウス以外にも2人用のホッケーなど他のミニゲームも用意されています

ステージの仕掛け


アクションステージに仕掛けられたさまざまなトラップはアクションゲームとして非常に面白いものばかりです
吊り天井、上下逆転、アメリカンクラッカー、大回転足場などひとつひとつ攻略していくのが純粋に楽しいと感じさせてくれます
以後のゴエモンシリーズのような強烈なテーマを持ち込んだようなステージは少ないですが、
素朴でもそれが仕掛けとして面白いなら良いと思わせてくれるような感じですね
むしろ後のシリーズはテーマ性を求められ過ぎて途中でそれがしんどくなっちゃった感を出しはじめます

土地柄


またウリの一つに古き日本を温かみのあるドット絵で表現した町ステージも挙げられます
それぞれの地方に特徴を持った背景・敵などが設定されていて、
土地柄を見事に表現しているといえます
当時、子供ながら2面の四国で伊予という看板を見ると地元ということで特別に嬉しかったものですし、
道後温泉(実は行ったことが無い)があったりしてこういう日本を表現したステージって良いなあとやる度に思います
その土地ごとのめし屋のメニューが違っていてその地域に関連するものになっていたり、
かなり土地柄というものを感じさせる要素が盛り込まれています
そういえばこのソフトはシリーズで初めて琉球が登場しました
しかし残念ながら北国には全く行きません
というか江戸を除くと西日本に偏っていてそこは残念なところでしょうか

こんな遊び心のあるモノが置かれていたりして雰囲気の良さを感じさせてくれます
どのステージも印象に残るステージばかりなんですよね

音楽


このソフトは音楽の質が物凄く高いです
矩形波倶楽部時代の上高治巳氏(ギタドラシリーズなどで活躍中のJimmy Weckl)が担当しており、
彼が作る和のテイストの曲やその他少しおちゃらけた曲などが物凄くレベルが高いものになっています
自分が個人的にJimmyファンであるのは実は知らず知らずのうちに幼い頃から彼の音楽に魅了されていたから、というわけなんです
ちなみにサウンドトラックCDがかつて発売されていたらしいのですがプレミアがついてウン万出さないと買えないようになっていたりしますね

感想


というわけで色々とベタ褒めばかりしてきた気がしますが、
欠点は旅日記が長いことでしょうか
アイテムを多く持てたりして保存する項目が多いのかもしれませんが、それでも長いと思ったものです
だから結構このゲームをやる時にはぶっ通しでクリアするくらいの勢いでやる事が多いですね
あと致命的な欠点があってバグが多いんですよね
最終ボスの表示がおかしくなるくらいならまだマシなもので、
よくエンディングが見れないという事態になることがあるというのが問題だと思われます
といっても大したエンディングでもないし必見というほどのものでも無いんですけどね

まあちょっと以後のシリーズと方向性が違うので一概に比べられないと特に言えそうなソフトです
以後のシリーズの持つコミカルさやテーマ性を強く持ったステージもそれはそれで好きですし良いと思うのですが、
個人的にはこのソフトが新旧良いところを持ってて特別に好きなところがあります
やはりSFC2作目からコミカル路線に走ったわけですから立ち位置が貴重なものだと思いますしね
このソフトだけの面白さというものがたまらなく魅力的です
特に琉球の大回転足場地帯を登っていくところなんかは至高って感じがします
結論としてアクションゲームが好きな人やドット絵の温かみに触れたい人にかなりお勧めのソフトです