ときめきメモリアル2

PSなどで発売され恋愛シミュレーションとして一つの地位を築いたといえる前作ときめきメモリアル〜forever with you〜の続編ソフト
ディスク5枚組という大ボリュームで続編ソフトとして正当な進化を果たしたといえるが、
続編であるが故に保守と変革がどっちつかずになることは免れ得ず、
世間的に大ヒットしたといえる前作に比べて伸び悩んだと言わざるを得ないかもしれない
しかしゲーム的にはやはり前作より進化して単純に質が向上していると言えると思うし、個人的には1作目よりお勧めですね

ときメモシリーズはただのギャルゲーだと思われがちなのですが、
学園生活を過ごしながら自分を磨き誰かと結ばれるという風な感じで恋愛だけのゲームというわけじゃないところが良いところだと思っています
ゲームとして主人公を育ててエンディングを迎える、という意味でこのゲームを見てほしいなと思いますね

Soft Data

発売日: 1999年11月25日
発売元: コナミ
定価: 6,800円(限定版9,800円)
媒体: CD-ROM(5枚組)
ジャンル: 恋愛シミュレーションゲーム
メモリーカード3~ブロック使用
PoketStation対応 15ブロック使用
中古相場: 1,500円〜3,000円くらい
中古相場(限定版) 3,000円〜5,000円くらい

Story


主人公は小学校二年生までひびきの市で過ごし、引っ越します
それから7年経ち、高校に入学するときにひびきの市に戻ってきます
卒業式の日に、女の子からの告白の時に校庭にそびえ立つ時計塔の頂上についている伝説の鐘の音に祝福されたカップルは永遠に幸せになる」という伝説のあるひびきの高校で、
主人公は高校生活を贈ります
自分を磨き、女の子の誰かと結ばれることがこのゲームの目的です

Opening & Title



オープニング曲は「勇気の神様」でタイトル画面の前や高校生活がはじまる前にムービーが再生されます
やはりPSなので今見るとかなり粗さが気になる感じですね
エンディング曲は「あなたに会えて」「向日葵」です

Menu


ゲームスタートでゲームをはじめます
オプションは各種設定を変更出来ます(ゲーム中も出来ます)
ポケットステーション対応ですがただの音声アラーム時計らしいです
おまけは後述

おまけ


おまけではクリア後にアルバムを見たりエンディングを見る事が出来るほか、
ゲーム中のミニゲームを遊んだり音声特典的なフリートークを聴くことが出来ます
大体記録系統のものが残るところですね

Game Start



最初に名前と誕生日、血液型を決定してゲームをはじめます
血液型って意味あったっけ、とか今これ書いてて思ってます

EVS



EVSはゲーム中のキャラクターがプレイヤーの名前を呼んでくれるという2の新システムです
しかし本編だけで収録されているデータは光と華澄さんだけで、
その他のキャラクターのEVSデータは別冊雑誌に付属したアペンドディスクが必要だそうです
しかもこのEVS、11ブロックもメモリーカードを消費します
EVSを使用するならときメモ2ひとつにメモリーカード一つを使うことを覚悟する必要があるといえるでしょう

幼年期



高校生活に入る前に幼年期をプレイします
これは一度やれば飛ばす事も出来ます
幼い頃の各キャラクターと思い出をつくったりすることができるほか、
後で主人公のパラメータに微妙に影響したりもするそうです
3Dのポリゴン系のグラフィックで描かれた町の中をポリゴン系のキャラクターを動かすのですが、
結構操作性が悪いです
そのうえ特に何をやれと指示されるわけでもなく与えられた時間を行動するので面倒に感じるかもしれないですね



幼年期プレイは幼馴染の特権であった昔の思い出というものを色んなキャラに分け与えたような感じですね
どのキャラも無邪気でカワイらしい感じの姿を見られます
決まった日程を終わらせると、主人公の引っ越しイベントで幼年期が終わります

引っ越して行く主人公を追いかける光は印象的です

本編スタート



主人公がひびきの市に戻ってくるところからはじまり、
光との再会、入学式などを経て本編へとはいっていきます
校長が無駄にインパクト強いですが気にしない方が良いかと

操作画面


操作画面は前作とあまり変わっていません
勉強系コマンド、運動、部活、遊び、オシャレ、休息などですね
相変わらず休日コマンドと週間コマンドに分かれていて、
休日コマンドは電話・デートなどが行えるようになっています


情報誌やカレンダーといったものが見られます
情報誌ではデートの時に役に立つような情報などが分かる事があります
カレンダーは日程の確認以外にも今回は天気の概念が存在するのでデート時の天気を確認したり、といったことにも重宝します

部活に入ることも出来ます
部活でのみ見られるようなイベントも多くあるようです

各種コマンドを実行することによってパラメータを伸ばすのは基本です
コマンドを行っている様子はポリゴンで描かれたキャラクターになりました
また他のキャラクターもコマンドを実行しているということになっているらしく一緒に映ることがありますね

休日コマンドの電話はデートの約束をしたり情報を集める時などに使います


坂城匠に電話すると女の子の情報や評価などを教えてもらうことが出来ます
相変わらず評価というのは大事なので前作同様こまめにチェックする必要があります

デートの約束をする時にはひびきの市の地図とスポットが表示されるなかから選びます
季節によって変わったり情報誌を見ておくと増えたりします


体育祭や試験、文化祭といった学校行事や定期イベントはパラメータが大きく影響するところです
こういったものも女の子の評価に影響を与えるので、それなりにこなす必要があります

Character




キャラクターについてですが、
前作はどのパラメータ重視がどの人という感じが大きかったのですがそこが薄まったように思います
キャラの性格的な部分やコダワリなどで個性を出しているような感じになりました
中にはちょっと設定としても極端だったりトンデモないようなものもありますが
転校する人、主人公と関わらないと退学してしまう人、年上のおねーさんなどキャラの幅に関しては前作よりパワーアップしているとはっきり言えると思いますね
あとは髪の毛の色が妙に過激ですがsubstoriesで水無月さんが光と間違えられた話をしていたところから分かるように、
あくまでもゲームとしてキャラ表現で髪の毛に激しい色がついているもののあくまで印象的な部分であって
それは実際に染めているわけではないということのようです(言うまでもないことかもしれないけど一応)

ヒロインは幼馴染の陽ノ下光です
前作の藤崎詩織に対して素朴で素直な女の子という感じで、
メチャクチャ性格が良くて、人から好かれる人を嫉妬して嫌うようなタイプの人以外は普通は好意を持つようなキャラクターですね
難易度的にも前作で幼馴染が最強キャラ的な位置づけだったのを見直したのか一番簡単に攻略出来るキャラクターという風になっています
むしろ惚れっぽ過ぎて他キャラでいきたい時にはどう彼女の評価を抑えるかということになってくるほどです

男キャラクターは二人、情報通の坂城匠は前作でいう早乙女好雄のポジションで女の子に関する情報を集める際に電話する事になります
自分も恋愛に積極的で誰かを好きになったりつきあったりすることがあります
もう一人の穂刈純一郎は恋愛に疎い純情な少年で、彼も不慣れな恋愛に挑んだりして一緒に高校生活を過ごします

2の低迷


ときめきメモリアル2は待望の続編として何かと前作と比べられるソフトです
やはりシリーズとして名を冠することの宿命といえるのですが、
この2は正当な進化を果たしたにも関わらず人気という面では衰退してしまったような印象を受けます
これはSubstoriesの低迷に起因している部分があると思います
前作はあの手のゲームが市民権を得た最初のゲームとして存在感を示し続け、
ファン向けのソフトを多く出しドラマシリーズも好評を博したといえます
結果として1作目は長い寿命を誇りました
2はドラマシリーズと同じような外伝を期待されたSubstoriesが失敗したということが延命出来なかった理由として大きく、
特に1作目のDancing Summer Vacationがとてつもなく薄い内容であった事からそのままズルズルと行ってしまったという感じがしますね
Substoriesは本編で描かれなかったキャラクターの内面などを描く場としては良かったと思うのですが、
メインであると思われるMemories Ringing Onまでに多くの人が2から離れてしまったことは既にその時点で2の評価を決していたといえるのではないでしょうか
EVSが2人分のデータしか付属せずアペンドディスクを買えといわんばかりのやり方などからも見られる、
使わせるだけ金を使わせてしまおうとしたやり方にプレイヤーがさめてしまったのでしょうね

感想


しかし2はゲームとしての質は前作を圧倒していると思います
幅の広いキャラクターや段違いなボリュームなどで確実に2は優越します
ディスク5枚組だったこと、PS後期だったこと、Substoriesの手抜きなど2は本編以外の外的要因の影響を大きく受けたことが残念なところだと言えそうです
個人的には前作は投げ売りしているのを購入して軽くやっただけという感じだったのですが、
2は自発的に買ったといえる感じで比べてみるとずっと遊べたつもりですね
3は異様に不評で続編も出ていないので、実質この2はシリーズに触れるならコレと言える存在なのではないでしょうか